自宅サーバー構築メモ The last update of this page 2005/12/09
解説
自宅サーバーにおいても、やはりバックアップは必要不可欠かと思います。
ここではLINUX上で動作するバックアップツール「DAR」を使用して、バックアップを効率的に行えるように構築します。
○DARの特徴
・削除されたファイルも記録する差分バックアップができる
・CD-R、DVD-Rなどのメディアに収められるようアーカイブを分割(スライス)できる
・*.jpg、*.png、*.gzなどの既に圧縮されたファイルを無駄に再圧縮しないようにできる
使用するソースとダウンロード先
dar-2.2.4.tar.gz http://dar.linux.free.fr/
インストール
解凍・コンフィグレーション・コンパイル・インストール
cd /usr/local/src
cp /usr/lib/libattr.a /lib/
tar xvfz dar-2.2.4.tar.gz
cd dar-2.2.4
./configure
make
make install
ldconfig
使用法
フルバックアップ法
dar -c /backup/hossocom-full /www/hosso.com
上は/www/hosso.com というフォルダを /backup フォルダへバックアップする場合
ベースネームをここでは hossocom-full とする
無事DARが実行されれば、hossocom-full.1.darという名のファイルが作成される

差分バックアップ法
dar -c /backup/hossocom-diff /www/hosso.com -A /backup/hossocom-full
差分ファイルネームをここではhossocom-diffとする
書式は先程と同じだが、最後に-Aオプションをつけてフルバックアップしたファイルを参照
尚、ベースネームではなくファイル名(hossocom-full.1.dar)で指定すると、Warningが表示されてしまうのでなるべくベースネームを使う
ちなみに、-Aオプションの指定先を常に最新のフルバックアップにすると差分(ディファレンシャル)バックアップになり、前回のバックアップを指定するようにすると増分(インクリメンタル)バックアップとなる

フルバックアップの復元
dar -x /backup/hossocom-full
これでbackupディレクトリの中にフルバックをした時の、hosso.comディレクトリが復元される

差分バックアップの復元
dar -x /backup/hossocom-diff
フルバックアップと同じ場所に上書きするような感じで復元する
バックアップスクリプトの作成&cronへの登録
増分(インクリメンタル)バックアップするスクリプト
vi /root/batch/backup.sh
backup.sh内容
ここでは、/www/foo と /www/hoge の2つのフォルダをバックアップ

実行権限付与
chmod 700 /root/batch/backup.sh

バックアップファイル保存フォルダ作成
mkdir /backup

cronに登録
vi /etc/crontab
/etc/crontabへの追加例
仕上げとしてcronに登録し、このスクリプトを日々実行できるようにする
フルバックアップは毎週日曜の深夜に、増分バックアップは日曜以外毎日実行するように2パターン登録
曜日を指定するには0〜7の数字(0と7は日曜日)もしくは曜日の名前を使う

cronリスタート
/etc/init.d/crond restart